障害福祉サービス事業所での心理的安全性の重要度(広島市の行政書士)

障害者への虐待の認知件数が過去最多です。今回は障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、虐待を抑止するうえでの心理的安全性の重要性をご紹介します。

 

障害者虐待を抑止するための心理的安全性の重要度

 

1, 心理的安全性とは

ハーバード大学のエドモンドソン教授が1999年に提唱し、後にGoogleが「生産性の高いチームに不可欠な要素」として発表した理論のことです。

組織やチームにおいて「自分の意見や質問、懸念、あるいは失敗をさらけ出しても、拒絶されたり罰せられたりしない」と確信できる状態を指します。

 

2,なぜ障害福祉サービス事業所で心理的安全性が重要なのか?

障害福祉サービス事業所では専門資格を持った従業員が多く居ます。一般的な企業よりもジョブ型組織化する傾向があります。

ジョブ型組織のデメリットに「業務が専門化し過ぎることで、それ以外の従業員が提案や要望をしにくい雰囲気になる」ことがあります。その状態が行き過ぎると障害者虐待を生むトリガーにもなりかねません。

 

3,障害者虐待を生む原因の1つ

マズローの欲求階層説にあるように人間にはもともと承認欲求が備わっているので、自らの業務の考え方、やり方を否定されることがあるとアレルギー反応をします。ほとんどの方はアレルギー反応があっても虐待に発展しませんが、ごく一部の方は利用者に最適なサービスを提供できるのは自分だ、との意識が強すぎて虐待に発展します。

仕事熱心な方ほど可能性は高く、仕事熱心であることを他の従業員も知っているので聖域化することで虐待が発生します。

 

4,心理的安全性が高い組織にするために

①経営者による方針表明の重要性

虐待防止措置を講じる一環として、法人としての考え方の共有をしておくことがとても重要です。

 

②非公式なコミュニケーションの場の重要性

虐待が発生する場合、突然虐待として顕在化することはなく、望ましくない行為・発言・態度がまず発生します。それを見たり聞いたりした他の従業員が違和感を感じたときに「気軽に」声にできる場があるかどうか、はきわめて重要です。

しかし日本人特有のヒエラルキー意識や同質性を重んじる国民性が備わっているので、「何か気になることがあったら言ってね」とするだけでは表に出ることはありません。

コミュニケーションのMC役を交代制にして、テーマの1つに「虐待に繋がりかねない気になる言動」をあげ、必ず報告を求める程度は必要でしょう。

 

③過度なジョブ型組織にしない重要性

障害福祉サービスの特性上、専門的支援を行えることは強みになります。一方で虐待防止の面では専門的支援は聖域を生む可能性があり、結果的にマイナス面になります。

専門性のメリットを維持しつつ、従業員一丸でサービスを提供することを事業所内で共有してジョブ型組織のデメリットを解消する取り組みをしましょう。

 

 

 

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