【障害福祉サービス】障害者虐待が起こる本質的構造(広島市の行政書士)

障害者への虐待の認知件数が過去最多です。社会問題化して認知が増えていることだけが理由でしょうか?今回は障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、障害者虐待が起こる本質的な原因と対策を深掘りします。

 

障害者虐待はなぜ過去最多なのか?

 

1, 障害福祉施設の従業員による虐待の認知件数の推移

  令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度
虐待件数 547 632 699 956 1194 1267

出典:厚生労働省:障害者虐待対応状況調査

 

令和4年度の前年比が大幅に悪化していますが、コロナ大流行期とも時期が重なります。日常生活でのストレス増加が虐待の一因かもしれません。

 

2,そもそも虐待はなぜ起きるのか?

障害福祉サービスの名の通り、サービス業なので「顧客満足度の向上」を経営理念に掲げる法人も当然多いでしょう。

ところで、スターバックスコーヒーに行くと「お客様がそこにいるから、いらっしゃいませと言っている訳でない心地よさ」を感じことがある方は多いと思います。

もちろん他チェーンよりも研修を強化しているかもしれませんが、「言わされている感」を感じることが圧倒的に少ないです。

 

同じ人間なのにこの差が生じるのはなぜか?

 

チェーン店でありがちな技術的な研修や技術的なマニュアル以上に「コーヒーを通じて提供したい本当の価値」といった内面的な研修に力を入れているのではないでしょうか?

採用する側も「当チェーンが求める接客像」を明確に示したうえで内定通知し、採用される側も「チェーンが求める接客像と自らの追求する接客像が一致する」ことを認識して勤務するからこそ、自然に従業員満足度が高く、従業員満足度が高いからこそ顧客満足度が高くなる良い循環が出来ているのだと感じます。

 

逆説的に言うと虐待の発生原因は、虐待を起こす個人に起因するというより、障害福祉という名の、目に見えるサービスを通じて提供する本質的な価値を感じられない事業所の雰囲気(経営理念の浸透度の低さ、技術的評価を過度に重んじる人事考課など)なのだろうと思います。

 

3,まとめ

「他産業並みに賃上げすれば人手不足感が解消するのではないか」「業務効率化をすれば人手不足感が解消するのではないか」が強調されますが、それ以上に自分の仕事にはプライスレスの価値があることを実感でき、結果的に心身の充実ができる仕事がたまたま障害福祉サービスだった、と言える状態こそがベストであり、その状態であれば虐待は自ずと発生する余地が無いはずです。

 

人手不足が尋常でない今だからこそ、「当事業所が提供する本当の価値」を採用面接で言語化して伝えられるように準備しましょう。

 

 

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