せっかく採用した人材に長く活躍してもらうことがサービスの質の向上につながり、利用者が増える鍵です。ここでは、広島市を例に、障害福祉サービス専門の行政書士が、従業員の労務管理上のトラブルについてわかりやすく解説します。
障害福祉業界での従業員の労務管理上のトラブル
1,時間外労働に関するトラブル

昨今の働き方改革の流れは少なからず障害福祉業界にも及んでいます。
「時間外労働の削減目標」や「ノー残業デーの厳守」は多くの事業所で行われていますが、目標を達成するための方策は個人任せになっていて、法人として業務改善の取り組みが不足しているケースは少なくありません。この状態が悪化すると従業員との間で時間外に関するトラブルを生む温床になります。
また、例えば1か月の時間外労働が20時間でみなし残業代が2万円で設定している事業所の場合、1時間当たりの残業代が1,000円になり、社会通念的に低すぎる(広島県の最低賃金1,020円/時間のため)ため、追加で残業代を払う必要があります。
このように「みなし残業代を払っているから残業が多くても構わない」の考えは誤解である点を理解しておく必要があります。(今の時代、そういった事業所で勤務する方はいらっしゃいませんが・・・)
2,有給休暇に関するトラブル

今はインターネットで簡単に検索できるので、正規社員であるかどうかにかかわらず有給休暇の対象であることは、従業員の方が知っている時代です。
仮に内規で法律を下回る日数の有給休暇しか付与しないと定めても、法定日数の有給休暇を付与する義務が事業者にはありますので、注意してください。
正しい情報を確認して、正しく従業員に説明することは事業所の務めです。
3,退職に関するトラブル

有給残日数が30日の従業員が退職するに際して、「2月末で退職します。但し2月は有給消化します。」と申し出された場合、当然ながら事業者は有給消化を拒否することはできません。時季変更権を行使しようにも変更のしようがないため、この場合は「退職を3月末にして、2月と3月で有給消化してもらえないか」と従業員と交渉することしかできません。
4,まとめ

障害福祉サービスの事業所の主な収入源は国からの給付金(国民の血税)ですので、一般企業以上にコンプライアンスへの世間の目は厳しくなります。
ましてや、障害福祉サービス事業は、「サービス業」であり、サービスを提供する従業員の満足度を高めることは“選ばれる事業所”であるために必須条件です。
当事務所では、障害福祉業界での従業員の労務管理上のトラブルについて、相談を承ります。

まずはお気軽にご連絡ください。

