令和6年の報酬改定では工賃の高い事業所の報酬が増え、工賃が低い事業所の報酬が減りました。ここでは広島市の障害福祉サービス専門の行政書士が、今後の就労継続支援B型事業所経営の方向性についてご提案します。
今後の就労継続支援B型事業所の戦略
就労継続支援B型事業所の位置づけは、一般就労に向けた架け橋的な役割です。よって、一般企業で求められている就労能力を分析し、それを習得するために利用者にサービスを提供する視点が必須です。
1,就労継続支援B型事業所が生き残る2つの選択肢

まず1つ目の選択肢は以下です。
ご存じの通り、近年の社会環境の変化はスピードが速いゆえに業績評価が短期的にならざるを得ず、B型事業所が請け負う業務も差別化要因がなければ、当然請負代金の値下げ圧力は強くなります。
こうした外部環境下では、いわゆる「広く浅く」利益を確保する戦略を取るより他になく、複数の事業所を運営する以外に生き残る道はありません。
次に2つめの選択肢が以下です。
B型事業所が請け負う業務に徹底的な差別化を図ります。正確に言うと、請負業務である限り差別化には限界がありますので、オリジナル性の高い商品を販売し、価格競争がない(少ない)市場で勝負する戦略です。
産地や素材にこだわり抜いた商品へのニーズは一定数存在するため、綿密な市場分析のうえ価格で勝負しない戦略です。
2,乗り越えるべき課題

「一般就労できない障害者である以上、その方が今現在出来る業務をやってもらうことが支援である」との考えを持つ方がいます。しかし、B型事業所も需要と供給における関係で工賃が決まる構造を前提とする限り、昨今の事業数が増えている環境下では、そうした考え方では事業の持続的な成長は困難と言わざるを得ず、同じ考えを持つ従業員は葛藤を抱えます。法人の代表者や管理者は、「事業を持続的に継続するためには、市場が求める価値を実現することが必要で、これはB型事業所も例外でない」ことを従業員採用でしっかり説明する必要があります。
3,本来業務とは、能力開発と二人三脚で構築するのが当然

一般企業でも能力開発が行われているように、B型事業所も利用者の能力開発をしない限り、工賃の向上はままなりません。
令和6年度の報酬改定は、市場原理を障害福祉にも導入したもので、平等性を求める方からすれば改悪ですが、報酬の原資が税金である以上、公正性を重視すべきであり、事業所は利用者に対して、「常に目標を意識して業務に当たり、こまめなモニタリングを通じて二人三脚で能力の向上を図る」ことを求めるべきです。
当事務所では、就労継続支援B型事業所の取るべき戦略についての相談を承ります。

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