令和6年の報酬改定では、専門的な支援の充実、インクルージョンの推進が主な考え方にあります。広島市の障害福祉サービス専門の行政書士が、令和6年度の報酬改定に伴う児童発達支援事業所および放課後等デイサービス事業所の加算減算の新旧比較を解説します。
令和6年度の報酬改定の考え方の4つの基本

・厳しさを増す人材確保に対して必要な処遇改善を行う(詳しくはこちら)
・多様なニーズに対応した専門的な支援を行う(専門的な支援の充実)
・障害者が希望する地域生活の実現を行う(インクルージョンの推進)
・持続可能で質の高いサービスの実現
に対応した加算の新設および変更がされています。
1,専門的な支援の充実

(1)専門的支援・包括的支援の強化
③【放デイのみ新設】通所自立支援加算
④【放デイのみ新設】自立サポート加算
⑤【新設】支援プログラム未公表減算
⑥【変更】児童指導員等加配加算
| 改定前 | 改定後 | |||
| 資格者 | 単位数 | 資格者 | 要件 | 単位数 |
| 理学療法士等 | 75〜187単位 | 児童指導員等 | 常勤専従・経験5年以上 | 75〜187単位 |
| 常勤専従・経験5年未満 | 59〜152単位 | |||
| 児童指導員等 | 49〜123単位 | 常勤換算・経験5年以上 | 49〜123単位 | |
| 常勤換算・経験5年未満 | 43〜107単位 | |||
| その他の従業員 | 36〜90単位 | その他の従業員 | 36〜90単位 | |
例えば、利用定員が10名で理学療法士がいる児童発達支援事業所の場合、改定前は187単位でしたが、改定後は経験年数が5年未満だと単位数が152単位に減りました。また、非常勤だと123単位に減りました。
| 改定前 | 改定後 | |||
| 名称 | 資格者 | 単位数 | 名称 | 単位数 |
| 専門的支援加算 | 理学療法士等 | 75〜187単位 | 専門的支援体制加算
|
49〜123単位 |
| 児童指導員等 | 49〜123単位 | |||
| 特別支援加算
(専門的支援加算を算定している場合は算定不可) |
54単位/回 | 専門的支援実施加算
|
150単位/回
(月4回まで) |
|
例えば、利用定員が10名で理学療法士がいる児童発達支援事業所が専門的支援を実施した場合、改定前は1回あたり54単位しか算定できなかったが、改定後は1回あたり150単位算定できるようになっています。
⑧【一部新設】関係機関連携加算
| 改定前 | 改定後 | 要件 | ||
| 名称 | 単位数 | 名称 | 単位数 | |
| 関係機関連携加算Ⅰ | 200単位/回
(月1回まで) |
関係機関連携加算Ⅰ | 250単位/回
(月1回まで) |
保育所等と個別支援計画についての会議を行い、連携して計画を作成すること |
| 関係機関連携加算Ⅱ | 200単位/回
(月1回まで) |
保育所等と会議を行い、情報共有すること | ||
| 関係機関連携加算Ⅲ | 150単位/回
(月1回まで) |
児童相談所や医療機関と会議を行い、情報共有すること | ||
| 関係機関連携加算Ⅱ | 200単位/回
(1回のみ) |
関係機関連携加算Ⅳ | 200単位/回
(1回のみ) |
小学校や企業と連絡調整すること |
2,医療的ケア児、重症心身障害児、強度行動障害児に対する支援の強化

①【新設】個別サポート加算Ⅲ
②【変更】医療連携体制加算Ⅳ
喀痰吸引が必要な児童に対して、認定特定行為業務従事者が、医療機関と連携して喀痰吸引を行った場合の単位数が、
(改定前)100単位/日 ⇒ (改定後)250単位/日
に増えました。
③【変更】強度行動障害児支援加算
| (改定前) | 155単位/日 |
| 基礎研修修了者を配置 | |
| (改定後) | 200単位/日 |
| 加算開始90日以内は、+500単位/日 | |
| 実践研修修了者を配置 | |
| 強度行動障害児支援計画を作成して、それにもとづいた支援 | |
| 【放デイのみ】250単位/日 | |
| 【放デイのみ】中核的人材養成研修修了者を配置 |
④【変更】送迎加算
| (改定前)
|
医療的ケア区分の基本報酬を算定する事業所のみが対象 |
| 医療的ケア児の送迎は、+37単位/回 | |
| 看護師の付き添い必要 | |
| (改定後)
|
すべての基本報酬を算定する事業所が対象 |
| 重症心身障害児の送迎は、 +40単位/回 | |
| 医療的ケアスコア16点未満の送迎は、+40単位/回 | |
| 医療的ケアスコア16点以上の送迎は、+80単位/回 |
⑤【変更】個別サポート加算
| 個別サポート加算Ⅰ | |
| (改定前) | 100単位/日 |
| 食事、排せつ、入浴、移動が一定以上困難な児童 | |
| (改定後) | 120単位/日 |
| 重症心身障害児 | |
| 【放デイのみ】基礎研修修了者を配置 | |
| 個別サポート加算Ⅱ | |
| (改定前) | 125単位/日 |
| 児童相談所と年1回以上支援状況を共有 | |
| (改定後) | 150単位/日 |
| 児童相談所やこども家庭センターと6カ月に1回以上支援状況を共有 | |
⑦【新設】人工内耳装用児支援加算Ⅱ
・・・児童発達支援事業所でも算定できるようになっています。
⑧【新設】視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算
3,保護者、きょうだいへの支援の強化

①【統合】家族支援加算
| 【名称】 | |
| (改定前) | 家庭連携加算、事業所内相談支援加算 |
| (改定後) | 家族支援加算(Ⅰ、Ⅱ) |
| 【対象者】 | |
| (改定前) | 児童の保護者 |
| (改定後) | 児童の保護者、兄弟姉妹 |
| 【単位数】 | |
| (改定前) | 1時間未満の居宅訪問による支援:187単位/回 |
| (改定後) | 1時間未満の居宅訪問による支援:200単位/回 |
| (改定前) | 1時間以上の居宅訪問による支援:280単位/回 |
| (改定後) | 1時間以上の居宅訪問による支援:300単位/回 |
| (新設) | オンラインによる支援 :80単位/回 |
4,インクルージョンの推進

(1)保育所等への移行推進
①【変更】保育・教育等移行支援加算
| (改定前) | 退所後に居宅を訪問して援助した場合 |
| (改定後) | 退所後に居宅を訪問して援助した場合 |
| 退所前に移行先にアドバイスしたり、関係機関と移行を協議した場合 | |
| 退所後に保育所等を訪問してアドバイスした場合 |
5,持続可能で質の高いサービスの実現

持続可能で質の高いサービスの実現のために、令和6年度の報酬改定で新設された減算は以下の4つです。
当事務所では、報酬改定をふまえた児童発達支援事業所・放課後等デイサービスの経営戦略についての相談を承ります。

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