多機能型の障害福祉サービスは様々なメリットはあるものの、利用定員は複数のサービスを合わせた数になるので、報酬単価が下がります。ここでは、広島市の障害福祉サービス専門の行政書士が、多機能型事業所の基本報酬の計算方法を紹介します。
多機能型の障害福祉サービスの基本報酬の計算方法
1, (おさらい)多機能型のメリットとデメリット

(1)メリット
- 年齢に伴うサービスの切れ目を無くすことができるので、長期間にわたり利用者を囲い込むことができる(例:児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型)
- 利用者の状況変化に伴うサービスの切れ目を無くすことができるので、長期間にわたり利用者を囲い込むことができる。(例:就労移行支援と就労継続支援B型の多機能型)
- 指定基準の特例により、人員・設備を共通化できるため、コストの削減ができる
- 開所時間減算の適用を回避できる(児童発達支援と放課後等デイサービスでは、開所時間が短いと減算の対象になりますが、多機能型の場合2つのサービスを合わせた開所時間が適用されるので減算の可能性は低くなります)
(2)デメリット
- メリットの裏返しですが、少ない人員で運営できる反面利用者数は多いので、従業員1人当たりの負担は増えます(ので、ICTの活用等業務の効率化に要するコストは増えがちです)。
2,多機能型の基本報酬の計算方法

・広島市の児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型
・定員:20人:児童発達支援10人、放課後等デイサービス10人
・時間区分2
・児童発達支援の対象児童:通常の未就学児(医療的ケア児でない)
の場合、
| 児童発達支援 | 放課後等デイサービス | |
| 報酬単位数 | 671単位 | 406単位 |
| 1単位当たりの報酬単価 | 10.60円 | 10.60円 |
| 利用者数 | 10人 | 10人 |
| 利用日数 | 22日 | 22日 |
単独型の場合、定員10人の児童発達支援の報酬単位数は928単位、定員10人の放課後等デイサービスの報酬単位数は609単位ですが、多機能型では複数のサービスを合わせた定員数が適用される点に注意してください。
【児童発達支援の基本報酬】
671×10.60=7,112(小数点以下切捨て)
7,112×10×22=1,564,640円
【放課後等デイサービスの基本報酬】
406×10.60=4,303(小数点以下切捨て)
4,303×10×22=946,660円
ですので、事業所としては合計2,511,300円です。
3,単独型の児童発達支援の基本報酬との違い

上記のケースで、単独型の児童発達支援の基本報酬は、
928×10.60=9,836
9,836×10×22=2,163,920円
ですので、差額約35万円報酬が増えます。
この35万円を原資に業務効率化に要するコストを賄うことになります。
あくまで一般論ですが、効率化に要するコストが35万円/月増えることはありません。
4,まとめ

経営的にメリットの大きい多機能型ですが、指定権者ごとのルールが異なることも多いので、事前相談は必須です。
当事務所では、障害福祉サービスの多機能型に関する相談を承ります。

まずはお気軽にご連絡ください。

