【障害福祉サービス】福祉・介護職員等処遇改善加算の算定要件(広島市の行政書士)

福祉・介護職員等処遇改善加算の算定要件は、複雑な構造になっています。ここでは障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、その具体的内容を解説します。

 

福祉・介護職員処遇改善加算の算定要件

福祉・介護職員処遇改善加算の区分は4つありますが、4区分共通の算定要件には、「処遇改善加算の算定額は賃金改善に充てなければならない」があります。

ここでいう賃金には、基本給以外に毎月決まって払われる手当、賞与が含まれます。当然退職金は含まれません。

※毎月決まって払われる手当:業務と関係ある手当(職務手当、役職手当等)

毎月決まって払われない手当:業務と無関係の手当(家族手当、通勤手当等)

 

1,処遇改善加算の区分ごとに必要な要件

処遇改善加算Ⅰ 処遇改善加算Ⅱ 処遇改善加算Ⅲ 処遇改善加算Ⅳ
月額賃金改善要件Ⅰ 必要 必要 必要 必要
月額賃金改善要件Ⅱ 必要 必要 必要 必要
キャリアパス要件Ⅰ 必要 必要 必要 必要
キャリアパス要件Ⅱ 必要 必要 必要 必要
キャリアパス要件Ⅲ 必要 必要 必要 ×
キャリアパス要件Ⅳ 必要 必要 × ×
キャリアパス要件Ⅴ 必要 × × ×
職場環境等要件 必要 必要 必要 必要

 

2,月額賃金改善要件とは

月額賃金改善要件Ⅰ

処遇改善加算Ⅳの算定額の1/2以上を賃金改善に充てていること

(すでに処遇改善加算を算定している事業所では、賃金総額を増やさなくてもOK→例:毎月決まって払われない手当を減額し、その分を毎月決まって払われる手当に付け替えることによって、月額賃金改善要件Ⅰを満たしてもOK)

月額賃金改善要件Ⅱ令和6年5月31日時点で旧処遇改善加算を算定していて且つ旧ベースアップ等加算を算定していない事業所のみが対象

仮に旧ベースアップ等加算を算定していたら得られる加算額の2/3以上を賃金改善に充てていること

 

3,キャリアパス要件とは

キャリアパス要件Ⅰ(以下の①〜③すべて

① 任用要件(職位職責、職務内容)が決まっていること

②任用要件に応じた賃金体系が決まっていること

③任用要件と賃金体系を就業規則(労基法で就業規則の作成義務がない事業所は内規で可)で全従業員に周知していること

*令和7年度中は、令和7年度末までに任用要件と賃金体系を整備することを誓約すれば、キャリアパス要件Ⅰを満たすものと見做されます

 

 

キャリアパス要件Ⅱ(以下の①〜②すべて)

①従業員の資質向上の目標(※1)と計画(※2)を立て、それに沿った研修実施やその支援、技術指導を行っていること

②資質向上の目標と計画を全従業員に周知していること

*令和7年度中は、令和7年度末までに資質向上の計画を立て研修実施や研修機会を確保することを誓約すれば、キャリアパス要件Ⅱを満たすものと見做されます

※1 資質向上の目標とは

利用者のニーズに応じたサービスを提供するために必要な技術力、コミュニケーション力、問題解決力などのアップの目標やサービス提供に資する資格の取得の目標

※2 資質向上の計画とは

事業所の運営に必要な様々な知見(接客態度、虐待防止、身体拘束適正化、感染症対策、コンプライアンス、安全対策、利用者へのアセスメント)を習得すための年間計画

 

キャリアパス要件Ⅲ(以下の①〜③のいずれか及び④)

①経験や年数に応じて昇給する仕組み

②資格に応じて昇給する仕組み

③定期に昇給の仕組み

④上記①〜③のいずれかを全従業員に周知していること

*令和7年度中は、令和7年度末までに昇給の仕組みを整備することを誓約すれば、キャリアパス要件Ⅲを満たすものと見做されます

 

キャリアパス要件Ⅳ

経験や技能のある人材(※1)のうち、1人以上(※2)が年収440万円以上であること(もともと年収が440万円以上である人材は除きます)

但し、以下に該当する場合など合理的な説明ができる場合は除きます。

・小規模事業所なので、1人だけ年収が440万円以上にすると他の従業員との差が大きくなりすぎる場合

・事業所全体の賃金水準が低く、年度内に440万円以上にすることができない場合

・年度内に440万円以上にするために、規程類の整備に時間を要する場合

・キャリアパス要件Ⅳの対象者が年度内に退職してしまった場合

※1 勤続10年以上の有資格者を原則としますが、事業所の裁量でそれ以外の人材でも可

※2 処遇改善計画書を法人単位で作成している場合は、法人全体で1人以上であれば可

 

キャリアパス要件Ⅴ

福祉専門職員配置等加算を算定していること

 

 

4,職場環境等要件とは

以下の表の取り組みを行っていること

*令和7年度中は、令和7年度末までに職場環境等要件の取り組みをすることを誓約すれば、キャリアパス要件Ⅲを満たすものと見做されます

*障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境改善等事業補助金を申請すれば、令和7年度中は職場環境等要件の適用が猶予されます

 

 

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