利用を検討する方が障害福祉サービス事業所の情報を迅速・正確に収集できる仕組みに情報公表制度があります。ここでは、障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、情報公表制度を解説します。
1,情報公表制度の必要性

障害福祉サービスの利用者が増加する状況下で、利用希望者が事業所に関する情報を自ら収集するのはかなり困難です。また事業所としても、自らの特長あるサービス内容をアピールできることは利用者や従業員の確保に貢献します。
こうした経緯を経て情報公表制度が2018年に創設されました。
2,情報公表制度の対象となる情報

(1)公表が必須の情報
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- 基本情報・・・法人名、法人代表者名など
- 運営情報・・・重要事項説明書、個人情報同意書、苦情処理体制、各種研修の実施状況など
- 経営情報(障害福祉サービス事業に関する情報のみ、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)
(2)都道府県知事等が任意で設定できる情報
事業所の従業員に関する情報(離職率、勤務時間、賃金体系、有給消化率など)
3,報告期間

基本情報と運営情報の報告期間は、新規指定を受けてから1か月以内です。
経営情報の報告期間は、会計年度終了後3か月以内です。(但し2026年3月31日までは、経営情報の報告は2026年3月31日までに報告すればOK)
4,情報公表制度の現状

制度創設から7年経過しますが、情報の更新率は広島市で77.9%(全国で81.7%)に止まっています(2025年2月7日現在)。77.9%には新規に指定を受けた事業所も含まれているので、既存事業所だけではさらに低い更新率です。また経営情報に限ると、40%程度の更新率です。
現在は更新していなくても減算にはなりませんが、制度創設の主旨を考えると今後何らかの改定が入る可能性があります。
5,情報公表についての注意点と今後の備え

注意すべきは、情報公表未報告減算は公表の報告がないことに対する減算なので、仮に公表していても報告がないと減算になる点です。忘れずに報告してください。
現在は、情報公表未報告減算は基本報酬の5%の減算ですが、今後どうなるか分かりません。
また、相談支援事業者が事業所の紹介をする際、仮に情報公表の内容が古かったり、経営情報が芳しくないものであると利用希望者に紹介しにくくなります。
6,まとめ

では、情報公表に関する事務を誰がするのか・・・?
事務担当者が専属で配置できているような大規模な事業者ならば、事業所の従業員は利用者支援に集中できます。
一方で小規模事業所では、どうしても管理者が事務担当を兼任せざるを得ず、それに追われることで事業の拡大が後回しになります。
請求関係の業務は請求ソフトを使うことでパートさんでも対応できますが、加算減算を上手くやり繰りし、利益を最大化するためのアドバイザーとして専門家と契約することをお勧めします。
当事務所では、就労継続支援B型・児童発達支援・放課後等デイサービスの経営相談を承ります。

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