福祉・介護職員等処遇改善加算は要件がたくさんあって複雑と思われている方も多いと思います。ここでは、障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、福祉・介護職員等処遇改善加算の要件について解説します。
福祉・介護職員等処遇改善加算の要件
1,賃金改善要件

仮に処遇改善加算Ⅳを算定した際の見込み加算額の1/2を基本給の改善に充てなければなりません。
この要件は、処遇改善加算は文字通り処遇改善が目的なので、基本給の改善をするというシンプルな内容で、理解しやすいです。
2,キャリアパス要件

キャリアパス要件は、基本給の改善を行うにあたって必要なルールを整備するための要件です。
一般企業にあるような「○○の職層で、〜の経験を△△年経験することを目安に上位の職層に昇格(昇給)する(昇格・昇給規程)」、「○○の職層は基本給〜円(賃金規程)」「○○の職層は△△の研修を受ける(研修規程)」、「事業所の従業員のうち1人は年収が440万円以上にする(改善後の年収)」ルールを事業所でも作りましょう、というものです。
昇格(昇給)と賃金と研修は三位一体で規定するもので、分かりやすく言うと、客観的に成果を上げた方を正当に評価(処遇)するための仕組みです。
改善後の年収440万円以上の要件については、小規模事業所で全体の賃金水準が低く、1人だけ年収が突出してしまうことで職種間のバランスが崩れてしまう、要件を満たすための規程類の整備に相当な期間が掛かる、といった事情があれば満たさなくてもいいとされています。
3,職場環境要件

https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001389500.pdf
(厚生労働省HPより)
要件がなんと28もあるので、さぞハードルの高い要件がいくつもあるように見えますが、小規模事業所でも十分対応できる要件がいくつもあります。
なお、28の項目内に複数の取り組みがあるときは、そのうちの1つに取り組めばOKです。(例えば、㉔のうち、虐待防止や身体拘束適正化の指針を他事業所と共同で作成すれば、生産性向上のための取り組みはクリアーです。)
4,小規模事業所でもクリアーできる職場環境要件

- 入職促進・・・①のうち「法人・事業所の経営方針を掲示」する、③のうち「主婦層の採用」を行う
- 資質の向上・・・⑥のうち「研修の受講」、⑧のうち「働き方に関する定期的な面談」
- 多様な働き方・・・⑪のうち「有給の取得目標の設定」、⑫のうち「業務の属人化の解消」
- 心身の健康管理・・・⑭のうち「メンタルヘルス相談窓口の設置」、⑮のうち「休憩室の設置」
- 生産性の向上・・・㉔のうち「各種指針の共同作成」
- やりがい・・・㉕のうち「ミーティングの開催」、㉗のうち「法人の理念や障害福祉を学ぶ研修機会の提供」
5,まとめ

人口減少社会なので、従業員を確保することは生き残りの前提条件です。
特別な設備が必要なことはなく、毎日取り組まなければならないわけでもありません。
従業員のワークライフバランスに気を使い、業務についての正しい知識を身に付けることは、利用者から見て魅力あるサービスを提供する事業所を実現する第一歩でもあります。
当事務所では、各種指針の作成や障害福祉を学ぶ研修機会の提供を承ります。

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