事業者にカスハラ対応の義務化を求める改正労働施策総合推進法の施行時期を2026年10月1日とする案が示されました。障害福祉サービス専門の広島市の行政書士が、改正法が施行されるまでに準備しておくことを解説します。
労働施策推進法の改正内容
労働者の待遇改善を図るため、2025年6月1日にカスハラ対応を全企業に義務化することが決まりました。さらに11月17日の審議会で改正法の施行を2026年10月1日とする案が示されました。
1,障害福祉サービス事業者が置かれている従業員確保に関する外部環境

福祉・介護職員等処遇改善加算を設けていることからわかるように、業界の人材確保は相対的に困難な状況が続いています。
他の業種でカスハラ対応の義務化が進めば一層障害福祉サービス事業者の人材確保は苦境に立たされます。
2,障害福祉サービス事業特有の事情

利用者の特性上、合理的配慮が必要なのは確かですが、カスハラが起こり得ないと言い切れないのも事実です。ここで課題になるのは、カスハラと言えるのはどこからなのか?という疑問です。
3,カスハラの基準

定義としては、
“職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者の言動であって、その雇用する労働者が 従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより当該労働者の就業環境を害すること”とありますが、
社会通念上許容される範囲を超えるとは、
・提供するサービスとは無関係の要求
・契約内容を著しく超える法外の要求
・契約金額の著しい減額など対応ができない要求
・提供するサービス内容とは無関係な損害賠償の要求
・暴行
・脅迫、暴言、侮辱、中傷、土下座強要、大声による威圧、不要な行為の執拗な繰り返し(無言電話、メール)、居座り、監禁
が該当します。
4,事業者の義務

・カスハラに対する事業者の考えを示し、
・何がカスハラに当たるのか
・合理的配慮とカスハラの具体的な違いは何か
・もしカスハラ事案が発生したときの対応方法を決めておく
を冊子にまとめたり、研修会を開催したりして従業員に周知することが必要になります。
5,まとめ

義務化まで時間はありますが、事前に準備しておくべきこともありますし、それ以上に従業員の処遇改善の一環として重要です。福祉・介護職員等処遇改善加算同様に、働きやすい職場づくりの取り組みとして今後必要です。
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